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病めるこどもたちをひとりでも多く救う手助けをしたい
医療法人
松岡小児科医院
Matsuoka Pediatric Clinic since 1958
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応急手当Q&A
<目次>
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解熱薬について
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体温について
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お風呂について
1.解熱(げねつ)薬について
Q.解熱薬を使わずに、すぐに受診したほうがいい時や症状は?
A. 嘔吐や下痢の回数が多く、のどが渇いたり汗や尿が少なくなってぐったりしている時、けいれんをともなう時、基礎疾患(心疾患.重症心身障害児、てんかん、免疫不全、糖尿病など)のために、かかりつけ医から指示されている時
Q.どのような時に解熱薬を使うのか?
A. ある程度の診断がついて、解熱剤を使っても病気の診断や経過に影響しない時、高熱のために元気や食欲がない時、熱がでるとひきつけを起こしやすい子どもさんの場合、先天性心疾患のように慢性の疾患があり熱が続くと悪影響が出やすい場合
(説明)熱のためにグッタリとしていてとてもつらそうな時、眠れない時、食べられない時などは解熱剤を使うことで一時的に熱を下げ、病気との休戦タイムを作ることができます。眠ったり、食べたりすることで体力を回復させてあげるのも1つの方法です。
Q.解熱薬を使用する体温の目安は?
A. 一般的には38.5℃以上と考えられています。しかし、かなり苦しそうで、眠れない時、食べられない時などは、38℃以上で使用してもよいですが、37℃台では使わないほうがよいです。
(説明)解熱薬を使っても熱が下がらないからといって、むやみに解熱薬を短時間のあいだに使わないで下さい。ただし、坐剤の場合、挿入した直後に便が出てしまった場合には、1~2時間様子を見た後、熱が下がらないようならもう1度使ってもよいです。
Q.解熱薬が処方されたら確認することは?
Q. 熱が何度になったら使ってもよいか?
A. 38.5℃以上
Q. 1日に何回、どのくらいの時間をあけて使ってよいか?
A. 3回、8時間おき
Q. 一回に使う量はどのくらいか?
A. 坐剤の場合は、1/2個、2/3個、1個などの指示が出ます。体重のおよその目安は、50mgが5kg、100mgが10kg、200mgが20kgです。
Q. こどもの解熱薬で使ってはいけないものがありますか?
A. 解熱(鎮痛)薬の剤形には、坐薬、粉薬、錠剤、シロップなどがあり、多くの製品が使われています。しかし、小児では、「一般名:アセトアミノフェン」以外は使用しないように。内容が不明な時は、医師や薬剤師にご相談ください。
Q.解熱薬の有効期限は?
A. 粉くすりは、処方された日から6か月は有効とされています。冷蔵庫に保存しておくとよいです。坐剤は、冷蔵庫保存が原則です。熱で融解せずに形がそのままならば、5年間は使用できます。
Q.坐剤の入れ方は?
A. 肛門からスムーズに入るように水(軟膏でもOK)を指先につけ、さらに薬の先端にその水を付けます。薬の姿が隠れるまでさし込んで下さい。坐薬は体温で溶けるようにできています。手に持っていると薬が溶け出しますので、手早く入れて下さい。また、薬がすぐに出てしまわないように、肛門をティッシュペーパー等でしばらく押さえてください。
(注意)他の坐薬と併用する場合は、指示に従ってください。一緒に投与したり、順番を間違えると効果が現われない場合があります。ダイアップ坐剤(ひきつけ止め)あるいはナウゼリン坐剤(吐き気止め)との併用では、ダイアップあるいはナウゼリンを必ず先に入れ、その後30分以上経ってから解熱薬を入れること。
Q.(おまけ)氷枕の作り方と扱い方は?
A. 氷枕に氷を1/3ほど入れ次に氷が浸るまで水を入れ、氷枕の口を上に向けて平らな所で中の空気を全部出し留め金をしっかりします。タオルを2枚用意し、1枚のタオルで氷枕の水分を拭き氷枕を包みます。もう1枚をロール巻きにして首のところに入れ肩を保護します。氷枕を変える時はタオルも一緒に乾いているものに取り替えて下さい。
(注意)アイスノンは蓄冷剤を使っており手軽で便利です。氷枕同様、タオルを2枚用意して直接肩を冷やさないように保護をして下さい。
3.お風呂について
Q.風邪(かぜ)のときにお風呂に入ってもいいですか?
A. 年齢や体調を考慮して決めますが、3歳未満では注意が必要です。
どの年齢でも病気が重かったり、元気がないときは、体を熱いタオルでよくふいて、体の清潔を保ってください。また、熱がなければ、鼻水やせきがあっても、原則的にはおふろの制限はありません。
3歳未満の入浴に関しては、やはり熱が下がって丸1日くらいたってからの方が安心でしょう(もしこの時に鼻水や咳があっても入浴してもかまいません)。
(説明)日本では一般的に「風邪」のひき始めや熱のあるとき、また熱がさがっても2~3日はおふろに入らないほうがよいと言われてきました。結核などの研究では、入浴はたしかにエネルギー消費が多く体力を使うといわれています。また感染症の場合は入浴による体力消耗以外に、血行がよくなるのでかえって病気が拡がるともいわれています。そこで、おふろに入らなくても、汚れで死ぬわけではないので、風邪の際には入浴をしばらく避けるように指導してきました経緯があります。しかし欧米では、熱があってもシャワーを浴びる習慣があるため、日本でも現代に合った入浴のしかたが見直されるようになりました。昔に比べてお子さんの栄養状態、体力はとてもよくなってきています。また住まいの環境もいいので、普段元気な子どもにとって体力の消耗はあまり問題にならなくなってきています。また抗生剤、解熱剤など治療法も改善されてきたため、およそ3歳以上の元気なお子さんがかぜをひいたときには、熱があっても本人が元気でおふろに入りたいと言えるくらいであれば、まず問題は起こらないと思います。ただし、熱めの湯や長時間の入浴は控えてください。
3歳未満では、いくら元気でも基本的な免疫力は弱いので、体力消耗も無視はできません。また、体温を上げるとおふろの中で「熱性けいれん」を起こす可能性も高まります。その点、シャワーは体温を下げ過きず、上げ過ぎず短時間なので、体力の消耗も少ないです。5~6か月以上のお子さんなら、軽いかぜなどで微熱があっても、本人が元気ならば積極的にシャワーを浴びせて体の汚れを流してください。頭も洗ってもかまいません。冬場は脱衣場や風呂場を暖めておくとよいと思います。
2.体温について
Q.体温の計り方は?
A. 基本的に脇の下で測ります(腋窩(えきか)温)。 まず、脇の下に汗をかいていたら拭いて下さい(汗をかいたままでは汗が体を冷やしてしまい、正確に測れません)。体温計の先が脇の下の中心を突くように差し込んでから手を下ろしてはさんで下さい。電子体温計ではアラーム音(ピッ.ピッ.ピッ等)が鳴るまで測ります。
(注意)可能であれば1日3~4回、朝食前.昼食前.夕食前,寝る前に測ってメモしておくと医療機関で診断を受ける時に役立ちます。普段の子供さんの体温(いわゆる平熱)を知っておく事が大切です。朝目覚めたばかりの静かな時に一度測って下さい。また、熱は一日中一定ではなく、朝は低く、夕方は高くなりがちです(体温の日内変動)。 食事の直後や、泣いた後、運動した後、入浴した後は、体温が上昇しがちですので、このようなときに体温を測定することは避けます。
Q.小児の正常体温は?
A. 腋窩温(えきかおん、わきのしたの体温)が基本です。
新生児(生後1か月以内):36.7-37.5℃、乳児(1歳未満):36.8-37.3℃、幼児(就学前):36.6-37.3℃、学童以上:36.7-37.0℃
Q.小児の発熱は何度以上ですか?
A. 年齢や年代を問わず、37.5℃以上(腋窩温)と考えます。
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